大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)2674 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人小倉金吾の上告趣意について。

当裁判所の判例の示すところに従えば、同種類の犯罪人の中、多くのものは検挙

又は起訴されないで一部の者のみが起訴された場合において、起訴されたもののみ

が裁判の結果有罪とされても、この裁判を目して憲法一四条に違反するものという

ことはできない(昭和二六年(れ)五四四号、同年九月一四日第二小法廷判決、な

お昭和二三年(れ)四三五号、同年一〇月六日大法廷判決参照)。所論憲法一四条

違反の主張が理由なきことは右の判例に照らして明らかである。

また憲法三七条一項にいわゆる「公平なる裁判所の裁判」とは偏頗や不公平のお

それのない組織と構成とをもつた裁判所による裁判を意味するものであつて、個々

の事件につきその内容実質が具体的に公正妥当な裁判を指すのでないこと、当裁判

所の判例の示すとおりである(昭和二二年(れ)四八号、同二三年五月二六日大法

廷判決)から、この点についても原判決に違憲のかどはない。所論は要するに量刑

不当の主張に帰し採用することができない。

なお記録を調べてみても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二八年九月一五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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裁判官 本 村 善 太 郎

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